油彩画家 仲 浩克 の公式サイト
2020-10-10

自分なりの油絵の技法についてのおしゃべり

自分なりの油絵の技法のことだけど、今は第一に発色良く色を置くようにしている。元々は、水彩のようにオイルで溶かして薄塗りする時期もあったけれど、それは一部にとどめて、色を塗るのではなくて、色を置く感じにしてる。または、色がこすれて画面に付く感じにすることも多い。現状はほとんどオイルを使わず、チューブのままの状態で混色して色を置いている。そのあとに、乾く前に次々と載せていく。いわゆるアラプリマ(乾くまえに次々にのせていく)で描く。すべてがアラプリマではなくて、半乾きの状態で重ねることもあるし、勿論乾いてから色を置くこともある。色々な描き方があるだろうが、自分のしたい感覚の表現は今はそんな感じ。

絵の8割は構図で決定すると思っている。多少、大雑把なところがあっても、絵画としての構図がよければ、色の置き方さえうまくいけば良いと思っている。なので今は明度バランスも意識して構図を大雑把につくってから色を置き始めている。

どう描くのがいいかは、色々な有名な絵を見るなり、イラストからヒントを得たり、自然の美しさからの構図を参考にするなり、写真家の写真作品のものを参考にしたりすることができる。でも最終的にはカンに頼る。それには感性を普段から高めるように生活することが大切かと思っている。

色彩バランスにかんしては あらかじめ考えたものというよりも、アドリブで色を重ねていく感じで適当に調子にのって描いてます。手が勝手に動くようならいい感じです。

技法は自分のイメージを画面にする技術。同じ構図でも技法が違うと雰囲気がかわるもの。色々な油絵の描き方はあると思うのですが、自分の表現したいものを具体化するのが技法なので、結局、描き方を自分なりに実験するしかないということだと思っています。何度も描くことしかない。それが自分の個性のある魅力のある画風を作るうえで重要なんだろうと思ってる。

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