油彩画家 仲 浩克 の公式サイト
2020-08-11

人間の目とカメラのレンズの違い

安物だけど、一眼レフカメラも一応持っている。一応といったのは2008年モデルなので、結構古いカメラであるし、2020年現在使ってはいないから。

今使わなくなったけれども、一眼レフっていうのは学べることも多いので一度使ってみて良かったなあと思っている。写真は今でこそ、スマホで撮影するようになってしまったのですが、この当時は、油絵もしてなかったし、スマホも持っておらず、一眼レフと何本かレンズを購入して撮影して遊んでたものだった。レンズの違いによる表現の違いを楽しんでました。

結局は、カメラ以上に自分の感覚を表現できる油絵をその後始めることになったのですが。

この時期には一眼レフカメラを通して色々学べた感じがするけれど、何が学べたかというと、画角のことが一番に感じる。結果的に絵を描くのに役立ったかなというのは、画角の理解と人間の目との違いを理解できたことかと思っている。まず、レンズを交換するので、望遠、標準、広角など画角の違いで見え方が違うことを学べた。ある意味、人間の目との違いを一眼レフを利用することで学びやすいということです。

人間の目というのは、結構広い範囲で見えているものです。レンズでいうと広角の範囲まで見えてしまってます。でも、広角レンズでは端のほうは歪んでみえます。次に標準レンズにして見ると、人間と同じような感覚で見えるのですが、その分見える範囲が狭く見えます。だから、人間の目で見た印象ともどちらも違うものです。

それを踏まえて、写真を参考に描く場合は修正して描くことになります。人間の見たものが印象としては正しいからです。あくまで写真は1つのレンズで見たものです。

逆にアニメーションなんかは、一瞬のカットに見たままよりも望遠レンズで見たような表現をしていることが多いものです。きっとこれは、映画の影響かと思われます。映画はカメラで撮影するものですから。望遠レンズの圧縮効果というやつです。近いものも遠くもあまり離れてみえない感じの見え方。その方が、実際よりも劇的な感じがするのです。

なので、絵画でもそれを理解したうえで圧縮効果をだして描くと、そこも、見たままとは違う表現の幅が広がるのです。

こういうようなことなどが、レンズから理屈ではなく、感覚で覚えやすいのが、一眼レフカメラかと思っている。

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