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2021-05-21

ジャズボッサ「ゲッツ・ジルベルト」「ブラサンバ」

ジャズのボサノバで有名なのは、「ゲッツ・ジルベルト」。録音は1963年。

ジャズテナーのスタン・ゲッツとブラジルのボサノバ歌手のジョアン・ジルベルトとの異種格闘技アルバム。闘っているわけではない。うまい具合に緊張感ある中でミックスされた音楽になっている。ピアノはアントニオ・カルロス・ジョビンが参加していて、英語とポルトガル語両方できるジョビンが通訳していたそうです。

スタン・ゲッツのテナーってなんかハスキーで、声高の男のような音色。いわゆるテナーサックスの男らしい音色ではない。「ゲッツ」だけど、ダンディでもない。ちょっとテナーサックスのレスター・ヤングの影響がある個性的なテナー奏者です。

当時はジョアンの妻だったアストラッド・ジルベルトも2曲参加している。彼女の歌う1曲目の「イパネマの娘」がシングルアルバムでかなり有名になる。あまりにヒットして、1964年にシングルの「イパネマの娘」は全米5位になったこともあるらしい。同じ1964年にルイ・アームストロングの「ハロー・ドーリー!」が1位になったってこともあるから、まだ、この時代はジャズもポピュラーだったのかもしれない。
ジャズやボサノバの人気というよりも、ポピュラーな人気のものになったってことだ。このことがきっかけでボサノバがちょっとしたブームになったらしいです。

そこまで有名ではないけれど、ウエストコースト派のアルトサックスとフルート奏者のバト・シャンクも同じ1963年にジャズボサノバを録音している。「ブラサンバ!」。なんだかブラタモリみたいな感じだ。逆か。バド・シャンクはアルトに関してはコニッツの影響がある。ちょっとアート・ペッパーを軽くした感じ。艶のあるアルトの音色で好み。そういえば、アルトって女性ぽいですね。このブラサンバもなかなか、聴きごたえあるアルバムですよ。最近見つけたアルバム。

どちらのアルバムもジャズとボサノバがうまく融合した聴きやすい音楽になってます。ジャズボッサは結局聴きやすいです。

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