油彩画家 仲 浩克 の公式サイト
2022-09-16

油絵を書道のように描く

小さなころにやっていた習い事に書道がある。小学3年生から中学2年生までの5年間程度のことだったと思うけれども、毎週書道教室に行っていた。学童書道というやつなので、現在段位というものはない。
資格も何もないのだけれど、小さなころは毎週練習していた事実はある。

教室は先生の自宅の2階だった。書道を通して培ったものが沢山ある。

書道の先生は剣道も教える先生で、武道的な指導方であった。礼にはじまり礼に終わる書道であった。ということで精神集中させる場所としての役割も教室にはあった。もちろん机に椅子での書道ではなくて、テーブルで正座する元々スタイルを通していた。

書道って一筆の勢いで描くもので、擦れた部分の偶然性もコントロールしていく。呼吸しない間に一気に書くというか、自然に手が動くというか、習っているから見本見ながら筆をさばくのだけれど、そうだとしても2度書きができないこともあって、どちらかというとアドリブ性の強いものでもある。

見本を沢山見ていくと、何が美しい形であるかということを覚えることができて、見本なくても、そこそこ美しい形の字も書けるようになってくる。

それから、なんといっても独特の書道の筆のさばき方をここで訓練したことになる。

小さなころの書道に関しての訓練が、油絵への影響にも結果的につながった。勢いのある筆跡のある、ときには偶然性も利用して描くアラプリマの技法になったからである。どこで、何が影響するかわからないものだ。だから、今出来ることに集中することがやっぱり大事なことだと最近思うものだ。

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