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2020-10-26

本職は精神科医のピアニスト、デニー・ザイトリン【ライヴ・アット・ザ・トライデント】の紹介

「二兎追うものは一兎も得ず」っていうものの、そうではない方もいるのも確かなこと。追わなくとも当たり前にどちらも一流になる人っているものです。同じようなジャンルで2種類のことをするならまだしも、違うジャンルのことをこなす人がいるから、それは本当にすごいことかと思う。

今回紹介するデニー・ザイトリンは本職としても医者(精神医学の博士号)ということらしく、その仕事の合間に音楽活動をしていて、ピアニストとしても一流の方です。

白人のピアニストで、黒人くささのないジャズピアノを演奏するので、おおざっぱに区分けすると系列的にはエバンス系になるかと思う。演奏スタイルは極めてエヴァンス的で、エヴァンスにかなり影響を受けたと思える演奏になります。私的にはかなり好みの演奏。

ビル・エヴァンスが頻繁に演奏したレパートリーに「クワイエット・ナウ」という曲があります。渋い静かな、それでいて複雑な感じのする曲はまるでビル・エヴァンスの作曲したような曲にも感じます。でも「クワイエット・ナウ」の本家は実はこちら。作曲者がザイトリンなのです。だから、ザイトリンのことをビル・エヴァンスも注目してたピアニストでもあるのかと勝手に思ってます。そう思って、エヴァンスファンの私はこのCDを購入しちゃってます。今回のアルバムにも「クワイエット・ナウ」が演奏されているので、そこも、エヴァンスとの比較の意味でもかなり聴きごたえあります。ベースが実は名手チャーリー・ヘイデンであることも注目ポイント。

デニー・ザイトリン【ライヴ・アット・ザ・トライデント】

1965年録音盤。ベース チャーリー・ヘイデン、ドラム ジェリー・グラネリ

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