濁川温泉新栄館に行ってみた
明治時代からの温泉宿。北海道道南、森町にある宿。現在宿としているのかちょっとわからないけど、温泉としては、なんとか維持していてくれている。すごく懐かしい感じの外観。こうした温泉は家族経営であることが多くて、人が来なくなったり、継ぐ人がいなくなったり、建物が崩壊すると閉業してしまうことが多い。ここは、いまでも存続している。周りは水田の地域になる。道内の温泉は結構行っているけど、ここは初めてのところで、楽しみにしていた。
人はいなかったけれど、勝手にお金を置いて温泉に入れるシステムになっていた。ああ閉業でなくて良かった。せっかく来たから、温泉入りたいもの。行ったはいいが閉業していることも結構あるのです。ここは大人400円という良心的な値段がついていた。安いですよね。400円をトレイに置いて、早速温泉の方へ向かう。
中に入ってみて、湯船に向かってみる途中。なんだか懐かしい造り。木造家屋。右側に雪見障子がみえる。ちょっとカッコつけた障子なのでかつては宿泊させていた場所だったのかな。廊下床が曲がっているのは気のせいではないと思う。ギシギシする床はクッションフロアであるから、ところどころリフォームをしながら維持をしているようだ。天井は木造のまま。
下の方に浴槽があるみたいだ。
脱衣所に懐かしいデザインの扇風機がある。
開けると、おおレトロ感満載。昔の人になった気分。当時は朽ちてはいないだろうけど。
内部に誰もいなかったので写真撮影。なかなか趣あるな。明治時代からのお風呂そのままの感じ。ここは本当に古いままの維持をしてくれているみたい。貴重なことだ。源泉だけでは熱いので水道水を入れることでお湯の調整ができるようになっている。
この自然に朽ちていく感じがいい感じである。
天井はすごいことになっている。大雪が降って雪下ろしをしないと、壊れてしまいそうだ。管理していかないと、本当に朽ちて倒壊の恐れもある。メンテナンスをまめにしなければ保存も難しいと思う。
家の中に温泉を作ったのではなくて、最初は外に湯船があって、あとから屋根と壁をつけたような造りである。それから玄関の方へ増築して宿にしたような造りである。
実際に湯船に入ってみると、なかなか良い感じ。3つの湯船で1つだけ熱すぎたが、それ以外は丁度よい温度になってたので、すでに調整してくれているみたいだ。やっぱり誰かが管理しているはずだ。行ったときには誰もいなかった無人の温泉になっていたけど、管理はしているようです。
ちなみに専用風呂でちょっとゆっくりと入っていたが、その間も誰も入ってこなかった。
こうしたものも保管していければ良いと思うものですが、維持することも大変そうですね。本当に閉業してしまう温泉は多いものです。濁川温泉新栄館は何とか維持をしてくれるといいのですが。