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2022-03-19

三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん) 日本最大の熊害

羆(ひぐま)が人間と共存

北海道は羆(ひぐま)が生息する。ここ札幌でもたまには住宅街にまで出没することもある。

童謡「もりのくまさん」で「ある日森の中くまさんに出会った」と呑気に歌っているけれど、羆に出会ったら、そんな呑気な雰囲気にもならないのが現実。怪我だけでなく食べられる可能性だってある生き物。

私の地元の札幌では羆が出没するとニュースになるけれど、世界遺産である知床では当たり前に道路に羆が歩いている状況。もちろんニュースにならないし、被害もないもの。知床では私も車の中からではあるけれど実際に至近距離10m以内に羆がいる状況になったこともある。黒い大きな固まりの動物は本当に恐ろしく感じた。ただ、知床では人と羆の共存している感じもある。なので、襲ってくるような雰囲気は全くなかったので、そのままそこにいたというだけで済んだ。ある程度共存できると安全とまではいかないかもしれないけれど、被害に会うことも少ないのだろう。

三毛別羆事件

史上最大の日本の熊害はやっぱり、北海道。北海道の開拓の時期の1915年12月9日~14日にかけて、北海道苫前郡苫前村三毛別六線沢で発生した。いわゆる三毛別羆事件。北海道の北部の森の中である。まだまだ、開拓間もないような時期。死亡者は7名(胎児含むと8名)にあがった。避難中も開拓の作物や家畜など家屋被害も多数あった。

体長も2メートル70センチもある大きな羆だったそうだ。恐ろしい事件である。

ちなみにその羆は12月14日に初山別出身の山本平吉によって射殺された。警察なども手を付けられなかったのに、個人でその羆を討ったそうだ。英雄です。

その後それまでの晴天が暴風雪に天気が急変したことから、それを熊嵐とか熊風と呼ぶようになった。

三毛別羆事件の歴史から学ぶことも多く感じます。

北海道は、いまでも羆の出没の話題は毎年のようにニュースになる。ときには被害も及ぶ。そういったときには北海道に羆が生息していることを感じる。都会にいるとあまり感じないことであるけれど、たまには都会にも熊が出没するし、少し森の中に入ると当たり前に野生の生き物がいる。それだけ自然豊かなのだけれど、やっぱり羆は恐ろしいな。生態系をくずすことなく、でも人間も襲われることなく、うまく羆(ヒグマ)と共存できる世界になるといいですね。

三毛別羆事件の内容は次の本に述べられている。ノンフィクションドキュメンタリー。

吉村昭の小説「熊嵐」はこの事件を参考にして、小説にしている。完全な史実どおりではないけれど、かなり史実に近い感じである。雰囲気はそのままで羆の恐ろしさは凄く感じる。羆を討った山本平吉は銀四郎としての役割となっている。

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