【ケリー・アット・ミッドナイト】ウイントン・ケリー
愛聴盤の一つ。今回はハードバップ系のピアノトリオの紹介になる。この音源は高校生のときに、FMラジオで流れてて、カセットに録音して聴いていたもの。アルバム名はもちろんのこと曲名も演奏者も分からずにいた。音だけ頼りに、恐らくピアノがウイントン・ケリーだろうと思ってCDを買いまくって見つけたものになる。なんとかして音源にたどりついたものである。いまなら、ストリーミングとかYouTubeで音源をさがすけれど、当時は大変でした。そういった意味でも思い入れのあるアルバムになる。見つけたときの喜びはひとしお。
リーダーはピアニストのウイントン・ケリー。大きく分けるとパウエル派のピアニスト。ハードバップの奏法になる。パウエル派のピアニストって沢山いるけれど、ウイントンならではの節があって、「きましたこのフレーズ。待ってました」って感じがあって、聴いてしまいます。癖があって、そこを楽しめるピアニストだ。他のメンバーも素晴らしく、ポール・チェンバースのベースにフィリー・ジョー・ジョーンズのドラム。みんなリーダ作もあるジャズマン。
このアルバムで特に好きなのが、3曲目。LPならB面の1曲目になるのだろう。【On Stage】 って曲。はじまりが、フィリー・ジョーのドラムから入る。すごくかっこいいのです。小気味いいドラムです。最高です。マイクに直接はいるドラムの音が心地良すぎる。そこから、ピアノ。それから、ウオーキングベースが重なる。うーんかっこいいです。つっぱしる爽快なケリー節が炸裂しまくる。何度も聴いてしまいます。
1960年 4月27日録音 ニューヨーク