ボクシングは前日計量と当日計量どちらのほうが安全なのだろうか
昔はゴールデンタイムにテレビでボクシングをやっていたものだ。そんなこともあって日本人での世界チャンピオンは本当に有名になった。いまでは、世界チャンピオンになったところで、有名ではない人も沢山いる。テレビで放映することも少なくなったし、階級も団体も沢山あって、チャンピオンも沢山出現してしまったということも理由だろうと思う。
具志堅用高とか辰吉丈一郎のような昔のチャンピオン達の方が有名だったとは思うが、そんななかでも井上尚弥は有名なほうである。実力としては、今までの日本人選手のチャンピオンなかでも全くレベルの違うものになっていると思う。野球でいうと、大谷翔平のような存在が井上尚弥なのである。2つの階級で4団体統一してしまってたという現実がある。とにかく判定が少なくノックアウトで圧倒的な試合で勝ってきていること、いまだにプロになってからは負けていないことで人気になっている。人気だけではなく、世界的にも評価されている存在である。体重を関係なくしたら誰が一番強いのかを指標としたPFP(パウンド・フォー・パウンド)で世界1位になったこともあるくらいだ。そんな選手、いまだかつて日本にはいなかった。
余談だけれども、ボクシングの体重計量は何故に前日計量になったのだろうか。かつては当日計量していたものだ。そもそもボクシングって殴り合うスポーツで死と隣合わせの危険なものだ。前日計量に関しては、試合当日にフラフラになって死なないようにした対策の結果のことらしいけれども、そうすると、いわゆる計量のときだけ体重を減らして無理な体重にしている人も増えてしまった。その方がよっぽど危険なような気もする。それと最近は昔以上に減量の失敗した選手が多いように感じる。無理しすぎてるんじゃないかな。直前に水抜き減量をしている人が多いそうだが、それが上手くいかず失敗することが多いのではなかろうか。試合する前に減量がきつくて亡くなってしまった選手もいたそうだし、計量後に1日で体重を10キロほど戻す選手もいるそうで、それは行き過ぎている感じもする。ルールはルールだけれども、1日での戻しすぎに関しても全ての団体でルールを明確にした方がいいような気もする。そもそも当日計量と前日計量はどちらの方がいったい安全なのだろうか。個人的には昔のように当日計量で良いような気もする。