油彩画家 仲 浩克 の公式サイト
2020-02-16

油絵の制作工程紹介

2020年 2月14日(金)~2月16日(日)ですが、いつもお世話になっているお食事の出来るギャラリーのカフェ+ギャラリー・オマージュでライブペイントを試してみました。実際に人前で描くことをしてこなかったので、何かと恥ずかしい感じでしたが、ただ、時間制限関係なく描いているだけなので、どちらかというと、レンタルアトリエといった様相となりました。撮影してくれた方々がいたので、写真をもとに油絵の制作工程の公開してみます。途中を見られるのは恥ずかしいのですが…。今回は3日で2枚描きましたが、1枚目の方で工程説明してみますね。

あらかじめ、薄いイエローオーカーのジェッソでキャンバスの下地を作っておきました。その上から木炭である程度構図を作成してから、開始です。木炭の下書きを定着スプレーで固定してから、いよいよ、絵の具を置き始めます。木炭を固定しておかないと、すごく汚れてしまいます。ちなみに油絵の溶き油は私は全く使わないで描きます。そうすることで、下の絵の具が乾く前にある程度次々と描くことができます。アラプリマ(乾く前に描く技法)で描きたい人には良い方法かと思います。今回は描く時間が少ないので、絵の具の重なる部分の少ない構図で描くことにしました。

何度か描いている構図なので、迷い少なく描き進めていきます。あとは、調子さえ良ければ終わっていくはずです。春のイメージを頭に浮かべて、その辺をウロウロしたりします。完成の風景を強くイメージすることで手が動きます。ある程度、頭の中で完成させておいて、アドリブで描く感じ。例えるなら、コード進行に基づいたジャズのアドリブの感じで描きます。

筆って結構下の方持ってるのですね。なるほどねー。自分の描いているところ見るのも面白いものですね。絵の具の混色は筆ではなく、基本はナイフで混ぜて作ります。そうすると、きれいな色をしっかりと作れます。油絵の具の乾くのが遅いことを利用して、下地となるグラデーションを乾く前に作っちゃいます。乾きが遅いことはメリットとして利用できるのです。一見欠点なようなことも、長所になっちゃうのですよね。

このあと調子のって一気に描いちゃいました。ここまでで1日目です。まあまあ、ある程度の感じになってきました。これ以上この日は描きこみはできないので辞めました。これ以上描いても絵の具が干渉して汚れた色になってきますから。

次の日には、まだ絵の具は乾いてませんが、半渇きになるので、少し描きこみやすくなります。ちょっと手を加えて、完成にしました。

春せせらぎの精進川 F8
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