「簡単に太ることはできる。しかし、体重を標準で維持するのは本当に難しい」
56歳になった今も、私は20歳(はたち)当時の体型と体重を維持している。
誤解のないように言うと、私は決して「太りにくい体質」ではない。むしろ、気を抜けば簡単に太ってしまう体質だ。
それでも今、自分の頭の中にある「理想のイメージの体型」に自分を近づけ、それをコントロールできているのは、徹底した「足し算と引き算」のルールを自分に課しているからだ。
年齢とともに変わる「身体の現実」を受け入れる
なぜ若い頃よりも体重が増えやすくなるのか。理由は至極シンプルで、年齢とともに「基礎消費量(黙っていても消費されるエネルギー)」が落ちるからだ。
そして、基礎消費量が減少する最大の原因は、加齢に伴う「筋肉量の減少」にある。
特別なことをしていなくても、人間の身体は年齢とともに筋肉が落ちていくようにできている。筋肉という名の「エネルギーを消費するエンジン」が小さくなってしまうのだから、だまっていて消費される量が少なくなってしまうのは当然の帰結なのだ。
この年代特有の身体の現実がある以上、エネルギーの収支バランスにおいて、「消費量 > 摂取量」を維持するためには、自ら動くしかない。
そのために、私は次の2つの行動を原則として日常に組み込んでいる。
- 【引き算】原則、1日1食にする(食べすぎない)
- 【足し算】ある程度の歩行数を確保する(筋肉量を意識し、一定の運動量を保つ)
合わせて読みたい:【1年7ヶ月の実験】私の1日1食ライフ、ついに標準体重維持へ!変化とこれから | 徒然仲
この習慣によって、落ちていく基礎消費量を補い、体重を標準の枠の中に留めている。
「美味しいもの」という中毒、そして経験した恐怖
もうひとつ、体型維持のうえで避けて通れないのが「食の誘惑」だ。
世の中の「太りやすい食べ物」というのは、概して美味しい。そして、タチが悪いことに、中毒のように毎度食べたくなってしまうものが多い。
その最たるものが「砂糖の入ったもの」だ。
私自身の経験として、少しでもアイスなどを口にしてしまうと、本当にその欲求が続いてしまう。一度スイッチが入ると、脳がまたあの味を求め、ずるずると引きずられてしまうのだ。
そして、それを許してしまえば、本当に簡単に体重は増えていく。
さらに恐ろしいのは、「もとに戻すのは、増やすことよりも遥かに時間がかかる」という厳然たる事実だ。一瞬の妥協で増えた体重を、元の標準に戻すためにどれだけの時間と労力が必要か、私は身をもって知っている。
だからこそ、私は意図的に砂糖のあるものを徹底して摂取しないようにしている。
具体的には、アイス、ジュース、お菓子を、自分からは全く食べない。
これだけ課していても、身体は常に隙を狙っている
誤解してほしくないのは、これほどストイックな生活を送っているからといって、決して余裕があるわけではないということだ。
「1日1食」「歩行数の確保」「砂糖の断絶」。
これだけのルールを自分に課して生活していても、少しでも油断をすれば、本当に簡単に体重は増える。 この厳しいルールを全てこなして、ようやく「現状維持(標準)」という綱渡りの状態なのだ。貯金など一切ない。少しの気の緩みや、日常のわずかなブレを見逃さず、身体はいつでも太る機会を狙っているかのように感じることすらある。
「少しだけなら」という妥協が、終わりのない負のループを引き起こす。ならば最初から自分の選択肢から完全に断ち切る。この徹底した意識だけが、私の身体を守る唯一の防波堤になっている。
理想の自分で在り続けるために
美味しいものに溢れた現代で、この生活を続けるのは、人によっては息苦しく見えるかもしれない。
しかし、私にとって「自分のなかのイメージの体型」へ近づくように行動し、それを実現することは、それ以上の価値がある。
だらだらと流されるままに食べるのではなく、自分の意志で食べるものを選び、自分の意志で身体を動かす。56歳の今も20歳当時の自分でいられるのは、日々の小さな、しかし確固たる選択の積み重ねの結果なのだと思っている。


