人生は一本道をまっすぐ進むものだと思っていました。でも、ふと立ち止まって振り返ってみると、私はまるで3つの全く異なる人生を、何度も生まれ変わりながら生きてきたような感覚に襲われます。
それはまるで、いくつものステージがあるゲームであり、終わりが見えない旅のようでもあります。
ステージ1:思い通りにいかなかった人生
最初の人生は、思い描いたレールの上を歩こうともがき続けた日々でした。仕事でも人間関係でも、次々と予期せぬ困難が立ちはだかり、計画はことごとく崩れていきました。自分という人間を理解できず、心と体のバランスを崩すこともありました。
それは苦しい時期でしたが、このステージで私は「人生は自分の思い通りにはならない」という大切な真実を学びました。
ステージ2:変化に適応する人生
そして、人生に大きな変化が訪れました。それまでの人間関係や環境がガラリと変わり、私は全く新しい世界に放り出されました。何度も挫折し、自分が何者なのかを見失いかけましたが、新しい生き方を見つけるしかありませんでした。
このステージでは「なんとか生き延びる」ことに必死でしたが、同時に「何があっても自分は大丈夫だ」という揺るぎない自信を得ることができました。人生は水の中にいるような感覚。抗うことなく、自然に身を任せるのが良さそうだと感じ始めました。この時期、自然な流れで油絵を本格的に描きはじめたのも印象的です。
ステージ3:旅を楽しむ人生
そして今、私は3つ目の人生を歩んでいます。これは、もしかして最も困難なステージかもしれません。以前の私なら、きっと途方に暮れていただろうと思います。
でも不思議なことに、今は心が落ち着いています。それは、これまでの旅で得た知恵と経験が私を支えてくれているからです。
「人生は思い通りにならない」ことを知っているから、変化を恐れなくなりました。むしろ、次は何がやってくるのかと楽しんでいる感じもあります。
「どんな困難も乗り越えてきた」という自信があるから、「なんとかなる」と心から思えるのです。
そんな中で、油絵の画家として個展を開催するようになりました。最初の人生では全く考えられなかった人との関わりが増え、本当に全く違う人生を歩んでいる感覚になります。
旅の途中で見つけたこと
今の私は、毎日をまるで旅人のように生きています。
油絵を描く時間、音楽を聴く時間、日記を書く時間。それらはすべて、旅の途中で見つけた宝物です。
お金がすべてではない。健康であること、そして日々の小さな楽しみを見つけられることこそが、本当の幸せだと感じています。
この旅がいつまで続くかはわかりません。もしかしたら、この先また新しいステージが始まるのかと思います。でも、もう怖くはありません。楽しみでさえあります。
なぜなら、この旅の経験すべてが、いつかきっと笑い話になることを知っているからです。
人生は、一度きりではありません。心を開き、変化を受け入れることで、私たちは何度でも新しい人生を始めることができるのです。
あなたは今、どの人生を歩んでいますか?