オーディオをCDやレコードといった物理メディアから、RoonとQobuzを組み合わせたネットワークオーディオへと移行し、日々その圧倒的な高音質と利便性を楽しんでいます。
現在の私のおおまかなネットワーク構成は以下の通りです。
- サーバー: RoonROCK(Intel NUC)
- プレーヤー: WiiM Pro Plus(RoonReady)
- 中継機(イーサネットコンバーター): BUFFALO WEX-5400AX6
1階のリビングにあるルーター(親機)から、2階のオーディオルームにある中継機(WEX-5400AX6)までを大容量で通信の出来る5GHzのWi-Fiで飛ばし、そこからWiiM Pro Plusへは有線LANケーブルで直結する、という「ノイズ対策と実用性」を両立した専用のネットワークバイパスを組んでいます。
普段はすこぶる快調。しかし、「ごくたまに、RoonがWiiM Pro Plus(RoonReady)を見失う」という、地味にストレスが溜まる現象に悩まされていました。
Wi-Fiの電波強度を示すインジケーター(緑ランプ)はしっかり点灯しているのになぜ……?
この謎を徹底的に調べた結果、バッファローの無線設定に隠された「あるお節介機能」が原因であることが判明しました。
原因はバッファローの「マルチキャストSnooping機能」だった
結論から言うと、犯人は中継機の設定画面の奥深くに隠れていた「マルチキャストのSnooping機能」でした。
この設定にチェック(ON)が入っていると、RoonReadyがごくたまに迷子になります。
「Snooping(スヌーピング)機能」とは?
英語の「Snoop(のぞき見する)」が語源で、本来は「Wi-Fiネットワークが大渋滞を起こすのを防ぐための、賢い交通整理係」です。
ネットワーク内には、機器同士が「私はここにいますよ!」と一斉に自己紹介し合う「マルチキャスト」という通信が飛び交っています。Snooping機能がONになっていると、中継機がこの通信を監視(のぞき見)し、「この機器にはこの情報は不要だな」と判断した通信を勝手に間引いて、ネットワークの混雑を減らしてくれます。
通常、スマホやPCでWEBサイトを見るだけなら非常にありがたい親切機能なのですが、これがRoonにおいては「最大のお節介」になってしまいます。
ONのときに起こる「すれ違い」のメカニズム
Roonのシステムは、1階のRoon Serverと2階のWiiM Pro Plus(RoonReady)の間で、ミリ秒単位の非常にシビアな「生存確認」を常に行っています。【1階 Roon Server】 ──「生きてる?」──> 【中継機】 ──> 【2階 WiiM】
【1階 Roon Server】 <──「生きてるよ」── 【中継機】 <── 【2階 WiiM】
このやり取りもマルチキャスト通信で行われているため、Snooping機能がONになっていると、中継機が「この生存確認のパケット、頻繁に行き来しすぎて邪魔だな。一瞬ストップさせてみよう」と勝手に判断し、データを数秒間カットしてしまうのです。
Roon Server側は非常に気が短くシビアに作られているため、返事が数秒途絶えただけで「あ、WiiMが切断されたな」と判断し、画面からRoonReadyの表示を消してしまいます。
これが、「Wi-Fiの電波はしっかり緑色に繋がっているのに、Roon側でデバイスを見失う」という現象の正体でした。
【解決策】中継機を「賢い交通整理係」から「ただの土管」にする
我が家の2階の中継機(WEX-5400AX6)は、WiiM Pro Plusを繋ぐためだけの「RoonReady専用ライン(5GHz)」として動作させています(普段のスマホなどのWi-Fiは、1階親機の2.4GHzに直接繋いでいます)。
つまり、この2階のルートには混雑するような他の機器が一切存在しません。
それなら、中継機に中途半端な知恵を使わせる必要は全くないわけです。
そこで、設定を以下のように変更しました。
設定手順
スマホやPCから中継機(WEX-5400AX6)の設定画面(設定ツール)を開く。
画面最下部の「詳細設定」へ進む。
「マルチキャストのSnooping機能を使用する」のチェックを外して【OFF】にする。
設定を保存する。
Snooping機能をOFFにすることで、中継機は余計な検閲を一切やめ、「届いたデータは100%そのままストレートに通す、ただの有線LAN延長コード(土管)」になります。無線で2階へもってきて、それだけを有線で繋げるので、まるで有線でつながっているようになりますし、それから、サーバーからのノイズの混入も防ぐことが出来るようになり、音質的にも有利になるはずです。
設定を終えて:見失いゼロの完璧な専用バイパスへなるのか
この設定を適用して、RoonがWiiM Pro Plusを見失うことが無くなるのか、様子をみているところです。いつでもRoonの出力先にWiiMが「常駐」している完璧な状態になればいいと思っています。
ネットワークオーディオにおいて、Wi-Fi機器は「賢く立ち回らせる」よりも、徹底的に「シンプルに仕事(素通し)をさせる」ほうが圧倒的に安定するはずですから。まずは実験検証中。


