RoonとWiim Pro Plusで名機超え?ネットワークオーディオ導入記

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こんにちは!
今日は、私が昨年から試行錯誤を重ねてきたネットワークオーディオの旅についてお話ししたいと思います。
結論から言うと、私は「中級CDプレーヤーの音質を超え、ストレスのない最高の音楽環境」を手に入れることができました。もしあなたがネットワークオーディオに興味はあるけれど、何から始めていいかわからない、あるいはWi-Fi接続の遅延に悩んでいるなら、きっとこの記事が役に立つはずです。

RoonとWiim Pro Plusとの出会い:情報の壁を越えたかった

私は長年、DENONのDCD-1650SEという名機を使っていました。非常に気に入っていましたが、時代はストリーミング。それと壊れてしまって使えなくなってしまったということも理由にもありストリーミングをパソコンからDAC接続で聴いていました。CDを買うよりも、AmazonMusicのハイレゾストリーミングサービスで新しい音楽に出会う機会が増えました。音質はCDプレーヤーの音の方が良かったものですが、便利なので使ってました。昨年に関しては、さらに高音質と言われるフランス発のストリーミングサービスのQobuzが日本でも正式に使うことができるようになりました。プレーヤーを修理することや新しいCDプレーヤーに投資するのではなく、この機会に新しい方法でのオーディオを探ることにしました。

そこで、Roonの存在を知ります。当初の目的は、音質よりも、ストリーミングサービスでは得にくい「アルバムのレビューや参加メンバー、詳細なクレジット情報」を補うことでした。ストリーミングの「情報の壁」を越え、音楽をより深く楽しむためです。QobuzはRoonと提携していて、QobuzのストリーミングをすべてRoonで聴くことが出来るのです。それとCDをリッピングしたデータも同じ画面で操作管理することが出来るということだったので、そのことも魅力的でした。当初はパソコンにRoonをインストールしてパソコンオーディオとしてDACにつないて聴いていましたが、結構な遅延が発生することが多いのです。
そして、Roonを動かすエンドポイントとして選んだのが、高コスパで評判のWiiM Pro Plusでした。パソコンオーディオではなく、再生を専用のものにするという考え方です。音質としてはパソコンを介さないので有利になるはずです。

ネットワークの壁:遅延との戦い

しかし、導入当初は思わぬ壁にぶつかりました。パソコン自体もWi-Fi接続で、Roon Remoteアプリでの操作に遅延が発生し、せっかくの快適な操作性が台無しになってしまったのです。
そこで私は、以下の2つの方法でこの問題を解決しました。
Roon ROCKの導入: PCをサーバーとして使うのをやめ、Intel NUCというミニPCにRoon専用のOSをインストールしたものを購入し、Roon Coreを独立させました。これをサーバーに有線接続しました。これにより、PCから発生するノイズからオーディオシステムを隔離しました。
Wi-Fi子機による有線化: オーディオ機器を置いている部屋までLANケーブルを引くのが難しかったため、Wi-Fi子機を使ってWi-Fi信号を有線に変換し、WiiM Pro Plusを有線接続しました。


この2つの対策によって、遅延は完全に解消。Wi-Fi子機は1万円台で買えるものだったので、投資対効果は非常に高かったと感じています。

驚きの結果:中級CDプレーヤーの音質を超えた

ネットワーク環境を安定させた後、私は愕然としました。かつての愛機DCD-1650SEと比べたところ、WiiM Pro Plusの音がそれを上回っていると感じたのです。
公称スペックで比較してみると、その理由は明らかでした。

DCD-1650SEWiiM Pro Plus
S/N比119 dB120 dB
ダイナミックレンジ100 dB120 dB
高調波歪率0.0017%以下0.00032%


この数値は、DACチップの性能が飛躍的に向上したことを示しています。DCD-1650SEの味付けの優しさを感じにくい反面、より細かい音が聞こえるようになり、解像度が格段に上がったのを実感しました。
また、電源を窒化ガリウム(GaN)のものに交換することで、さらなるノイズ低減も実現できました。

RoonとWiiM Pro Plusの活用術

私は今、Roonの強力なDSP機能を活用し、WiiM Pro Plusの音質をさらに高めています。
Roon DSP: 処理速度に余裕があるため、Roonでのアップサンプリング機能を有効にして、DACの性能を最大限に引き出しています。
WiiM DSP: スマホアプリで手軽に操作できるWiim Pro Plusの方のPEQ(パラメトリック・イコライザー)機能で、部屋の音響補正を行っています。
この2つの機能を使い分けることで、デジタル処理と物理的な問題の両方を解決し、最高のリスニング環境を構築できています。

まとめ:最高の音楽体験を手に入れるための投資

WiiM Pro Plus、Roonのアプリ、Roon ROCKとWi-Fi子機への投資になりましたが、これは単なる機器やアプリの購入ではなく、「最高の音楽体験を、未来にわたって手に入れるための投資」だったと確信しています。
遅延のない快適な操作性、膨大なハイレゾライブラリ、そしてCDプレーヤーを上回る高音質。RoonとWiiM Pro Plusの組み合わせは、まさにネットワークオーディオの理想的な形です。もちろんもっと良いDACのものを利用することでさらに繊細な音を鳴らすことは可能になるはずです。時代によって、技術の進化もあるので、また色々と導入することにもなるでしょう。今現在コストパフォーマンス的にはWiim Pro Plusは素晴らしく感じます。
もしあなたがネットワークオーディオの導入で迷っているなら、ぜひ私の経験を参考にしてみてください。まずはネットワーク環境の安定化から始めるのが、最高の音への一番の近道かもしれません。

この記事を書いた人

札幌在住油彩画家。音楽鑑賞(ジャズ)、オーディオ、散歩、ドライブ、サイト運営が好き。

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